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- 骨粗しょう症
骨粗しょう症とは
骨の中身(骨量)は20代から30代にかけてピークとなりますが、その後は年齢とともに減っていきます。女性の場合特に閉経後に急速に進行します。
80歳くらいになると、若年時代に比べて骨量が減少するといわれます。それにより骨が弱くなってしまい、骨折を起こしやすくなった状態が骨粗しょう症と呼ばれます。
骨粗しょう症の問題
骨粗しょう症が進行すると、しりもちをついただけで腰の骨が折れたり(脊椎圧迫骨折)、転んで脚の付け根の骨が折れたり(大腿骨頸部骨折)、転んで手を突いただけで手首の骨が折れたり(橈骨遠位端骨折)します。
それにより、一気に日常生活が不自由になってしまうのが問題で、そのまま寝たきりになってしまうこともあります。
骨粗しょう症の症状は
自覚症状は、時に腰痛を生ずることがありますが、ほとんどの場合は無症状で、骨塩量を測定しないとわからないのが実情です。
当院では日本骨代謝学会の診断基準に準拠し、腰椎での骨密度測定で骨粗しょう症の診断を行っています。
治療
骨粗しょう症の治療は、運動やカルシウム摂取等の生活指導と薬物療法に大別できます。
運動では、5,000歩あるいは30分間の歩行を推奨しています。
カルシウム摂取では、カルシウムの吸収を阻害する食品を避け、カルシウム吸収率の高い食品を摂取します。
薬物療法では、骨折を予防することを目標とします。原則的に、ビスホスホネート製剤、SERM(選択的エストロゲン受容体モジュレーター)などの骨折の予防作用が確認されている製剤を使用します。65歳以上の高齢者の方々には、カルシウムの腸管からの吸収を促すビタミンDが不足していることが多く、ビタミンD製剤を併用します。
治療作用は、4~6カ月毎の骨密度および血液検査と、臨床症状の改善度から総合的に判定しており、治療作用が低いと判断した場合には、治療薬の変更を行います。